フィルムカメラに色温度調整フィルター青をつけて撮影してみた

以前Lomographyから出たタングステンフィルムが欲しい!という話を書いた。
でも品切れが続き未だ入手できていない。

そもそもこのタングステンフィルム、昔はKodak Ektachrome 64TやFujichrome 64Tなどいくつか出ていたようだが、いずれも今は廃盤。

もう少し早くフィルムに出会っていればなぁ。

そこでふと思った。
「そういえば、父からもらった写真道具の中に青いフィルターがあったぞ、あれで撮ればいいんじゃないの?」

そのフィルターはフィルター径が大きすぎてだめだったけれど、今でもいくつか売っている。

色つきフィルターの代表例には、「色温度調整フィルター」と「エンハンスフィルター」があるようだ。

「エンハンスフィルター」は特定の色合いを強めるような働きをするらしく、例えば青い空はより青くみせるものの、緑の木々などへの影響は少ないといったように一部分の色を変えて見せてくれる。
しかし、「色温度調整フィルター」は全体の色を変えてくれる。私の目的ではこちらがよさそう。しかもこちらの方が安い。

で、OM-1+G.ZUIKO 50mmF1.4(フィルター径49mm)につけることを前提として、Amazonで2枚購入してみた。

●MARUMI カメラ用フィルター 色温度変更フィルター 49 mm 色温度補正 MC-82A 1,000円しないくらいだった
朝や夕方の光は色温度が低く、赤味が強くなりがちです。これを補正するのが、色温度を上げる寒色系フィルター82Aです。
マルミ光機HP商品ページより引用

MARUMI カメラ用フィルター 色温度変更フィルター 49 mm 色温度補正 MC-82A 013062

●MARUMI カメラ用フィルター 色温度変更フィルター 49 mm 色温度補正 MC-80B 500円くらい
デーライト用フィルムを白色電球で撮影すると色温度が低いため赤味が強くなります。この色温度を高め自然な色調にするのが80A、80B(Aより弱い)です。
マルミ光機HP商品ページより引用

MARUMI カメラ用フィルター 色温度変更フィルター 49 mm 色温度補正 MC-80B 010061

MC-80Bはかなり青が濃く、実物を見てもぎょっとした。ちなみにMC-80Aというのもあり、そちらの方が濃い。

いざ撮影して見て、現像に出した。こちらも楽天の桜カメラさんに。
もちろん依頼の際に青いフィルターを使ったことを告げ、それに関して色補正はしないで欲しい旨伝えた。(普通の色に直されてしまっては今回の実験の意味がない)

結果は・・・?

MC-82A(薄い方の水色フィルター)で撮影した娘。あ!ピンボケ!ってそれはいいとして(汗)
あれ?違いがあまり分からないような。同じ日に撮影した普通の写真はこちら
フィルムカメラに色温度調整フィルター青をつけて撮影してみた_娘_薄い青フィルター_MARUMI_MC-82A

MC-80B(濃い方の青フィルター)で撮影した鳩たち。おお、結構青みがかったいい感じ!周辺部の光量が落ちているのかトイカメラっぽい写りにもなっている。
露出計で確認しながら撮ったけど、気持ち光不足だったのかな?でもこれはこれで嫌いじゃない。
フィルムカメラに色温度調整フィルター青をつけて撮影してみた_鳩_濃い目青フィルター_MARUMI_MC-80B

違う被写体だと分かりにくいと思って、同じものを撮ってみた。
途中で思いついたから、微妙に位置がずれているけれど。

まずはフィルターなし。
右側に黒い縦線が入っているのは、巻上げ時ちょっとおかしくしてしまったらしく、曲がってしまったもの。
なので比較には関係ないトラブル。(巻き上げは慎重にしないとな、と教訓)
フィルムカメラに色温度調整フィルター青をつけて撮影してみた_鳥居_フィルターなし

次はMC-82A(薄い方の水色フィルター)。あれ?青い感じ全然しないような。上記と比べたら緑がやわらかい感じに写ってるかなという程度で、個人的に違いはほぼ見出せない。
フィルムカメラに色温度調整フィルター青をつけて撮影してみた_鳥居_薄い青フィルター_MARUMI_MC-82A

最後がMC-80B(濃い方の青フィルター)。これは結構違う!鳥居の赤がなんだか好きな色に変化してみえる。うん、このフィルターはアリだな。
フィルムカメラに色温度調整フィルター青をつけて撮影してみた_鳥居_濃い目青フィルター_MARUMI_MC-80B

安いのでついでに買ったこんなのもまだ使えていないのでチャレンジせねば。

●MARUMI カメラ用フィルター 色補正フィルター 49 mm 蛍光灯補正 F-WL
蛍光灯の緑濁りを補正するフィルター。光源が蛍光灯だけのときに使用します。昼光、白色、3波長型蛍光灯のいずれにも効果があります。
マルミ光機HP商品ページより引用

MARUMI カメラ用フィルター 色補正フィルター 49 mm 蛍光灯補正 F-WL  210065

500円くらいだったし、メーカーHPだと緑っぽく見えてこの写りもおもしろそうだと思って買ってしまった。

そしてMC-80B(濃い方の青フィルター)が良かったので、さらに濃いこちらも欲しくなってきた。

●MARUMI カメラ用フィルター 色温度変更フィルター 52 mm 色温度補正 MC-80A

MARUMI カメラ用フィルター 色補正フィルター 49 mm 色温度補正 MC-80A  009065

また他のフィルターでも実験してみて、好きな色を見つけたいな。

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2件のコメント

  1. こんばんは。
     興味あるトライをされてますね。楽しく読ませていただきました。
     こういう類のフィルターはカラーネガからのプリント焼きでは効果は薄いようですね。
     ネガフィルム自体(ネガですよね)、懐が広いというか(ネガ自体オレンジ色ですし)、、それに増してプリント時に調子を整えてくれますし、いくらネガに忠実にねと頼んでも(その場では、ふんふんとうなずく店員)機械の調子を個人のために変えるわけにはいかないでしょう。職人の手焼きなら頼み甲斐はあるでしょうけど結局おおせの通りにアオ味を加える露光をされると思います。
     鳥居の三枚で、ネガカラーでも少し変わるのですね。一枚目が良いですね。
    ブルーの濃いフィルタをかけると赤や緑を吸収、よって血の気がない色になって、、。

     フィルターの効果はスライド(ポジ)フィルムでないと確認できないと思います。
     ノーフィルターで白熱電球下で撮ると強烈なオレンジ色に。それはそれで趣ですが、少し裸眼視のイメージと違う強烈さなので、少し赤を省こうかというのがこのフィルターですよね。 以上、知ったかぶりな事を書きました。

     それにしても、時代はデジタル。カメラ内でのエフェクトやフィルター効果も思うがまま。もうフィルターワークを愉しむという事は、無くなるのでしょうねー。

    • shimesabax

      haradaさん

      こんにちは、コメントいただきありがとうございます!

      私は基本デジタルカメラを使っていますが、フィルムだとカラーネガISO400を主に使っていて、これはKodak ultramax400です。
      Lomographyのフィルムはネガですが、以前出ていたものはポジなのもきっとネガの懐の深さに吸収されてしまって再現性が落ちるからなのかもしれないですね。

      家族記録写真はそのままの色合いで撮りますが、自分の趣味として撮る分には青かぶり写真が好きでなのでやってみました。
      厳密な実験ではないのですが、今回の試みでは自分好みに近い色で出てくれて嬉しいです。

      marumiのページ・エンハンスフィルターの項ですが「色彩変化フィルターを使ってネガ・カラーを出す時はお店に言うように」という主旨のことが書かれていたので使って差し支えなさそうですが、ケンコーだとポジ用を謳っているのでポジの方が得られる効果は大きいでしょう。
      まさか用途と間逆の自然光に使われるとはmarumiもびっくりでしょうね^^;

      この現像店のラボ機では自動補正を切ってしまうとかなり赤くなるとのことで、少なくとも私のオーダーでは自動補正をはずすことは基本しないみたいです。
      格安なのに手補正までしてくれていて、個人的にはその塩梅が好きなお店です。

      でも24枚撮りの中でほぼランダムにフィルター替えをしていて以前の記事にあるような普通色?の写真もあるのと、自分でも水色かなしか分からないものがあったくらいなので、青の露光量を大きく(全くかも?)足しているわけではなさそうです。
      ネガでもある程度はフィルターの色の違いが出るみたいですね。

      デジタルは思いのままのはずが、下手さもあって思いのままじゃなかったり、予定調和の出来が少しつまらなく感じていた時期がありました。
      フィルムは第三者(しかもプロ)と作るおもしろさを感じています。がっかりもたくさんありましたが、自分が想像していた以上の仕上がりに出会えることもしばしばです。それがデジタルを撮る上でヒントになることも多くて楽しいです。

      フィルムなくならないで欲しいですね>_<

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